むかしむかしあるところに、ものすごく高いビルと呼ばれる建物がありました。
今はもうそんなものがなくなってかなり経ちますが、そのころはものすごく高い建物がたくさんあったのです。
その頃、人間はまだ蜂が通信の役に立つことも知らず、わざわざ電話という道具などを使って、苦労して離れた場所の人と通信をしていました。すごく高い建物というのも、そういう苦労のひとつです。
人間はかつて、そういうおかしな苦労をしていただけではなく、いろいろなものに突き動かされて向こう見ずな冒険や、公園の噴水をお風呂にする様な、考えられないことを繰り返していたのです。
ご存知の通り、あの目を見張る様な素敵なできごとを境に、今の人間はそういう馬鹿げたことをしたくなったり考えたりしてしまう性質に、うまく鍵をかけられたので、そんなことはもうしませんけれど、やっぱりなんだか驚きですね。
なにはともあれ、あんまり難しいことを考えないで、居心地のいい家でのんびりしていたいものです。
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