むかしむかしあるところに、若い頃、宇宙をまたにかけるスナイパーをしていた、普通のママが居ました。
地球のみんなには秘密ですが、ママの正体は、実は宇宙人でなのす。ママの大きな目がなによりの証拠ですが、それは、もともとの姿が宇宙人だからです。
ママが人間の姿になったのは、ママがまだスナイパーだったころの冒険がきっかけでした。
とある宇宙の果てに、大きな塔がありました。この塔の頂上で何かをすれば、あらゆる願いが叶うというのが、宇宙人たちの間で噂になっていました。でも、この塔の入り口には鍵がかかっていて、ちょっとやそっとでは中に入ることもできないのです。
ママは、ものすごい冒険の末に、この塔に入る鍵を見つけていたので、塔の門番が驚きのあまりあんぐりと口を開けているのをよそに、さっさと塔の中に入ってしまいました。
塔をのぼっていくと、頂上にはとても不思議な部屋がありました。
その部屋は、真ん中に大きな泉がこんと湧いていて、噴水になって水を吹き出しています。
水には、どこから取ってこられたのでしょうか、たくさんのリンゴが浮かんでいました。
どこからか現れた影の様な謎の生き物が、ママに言います。
「そのリンゴを食べた数だけ、おまえの願いは叶う。叶うけれども、願いには願ってもいないこともついてまわる」
影はママにぐいっとサイコロを差し出します。
「願ってもいないことは、俺が代わりに食ってやることもできる。そのサイコロを振って、出た数だけのリンゴを食べて、同じ数の大事な思い出を俺に差し出せ。そうすれば、同じ数の願ってもいないことも食ってやろう」
でも、ママには話し合いの余地は全くありませんでした。
「リンゴは一個だけでいい。それを食べて人間の姿になって、死ぬまで人間として地球で暮らす。願いはそれだけだから、後の願ってもいないことも全部自分で引き受ける。おまえにやるものは何も無い」
影は黙ったままゆらめいていました。ママはリンゴを食べて人間になり、地球に来て結婚して子供を産んで、ママになったのでした。
それにしても、こんなお話、本に書いてあったとしても誰も信じないでしょうね。
※血パンダの女優、尾島さんが宇宙人がどうしても私の顔に見えてしょうがないというので、じゃぁ次回宇宙人の絵が出たら、尾島さん大冒険でと安請け合いしたところ、約束した次の日に宇宙人が出たので、めでたく尾島さん大冒険。スナイパーは彼女のハンドルネームからいただいております。
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